翌朝
夜中に何度も目を覚ました。
ピーピーピーという建設機械の動作音。
エンジン音、鉄骨のぶつかる音・・・
工事は突貫で行われ、朝の5時頃に終わった。
眠い・・・
部屋を注意して見てみると、普通はホテルに無いようなものが置いてある。スーツとスラックスをかけるハンガー。普通のホテルにこんなものは無い。
絵画は各部屋にある。
トレーダースはビジネスマンに人気があり、日本人も仕事で泊まる方が多いと聞くけれど、ほとんど会ったことがない。
8時頃朝食。
クラブルームではなく、5階フロント階のレストラン(確かゴボレストランと言ったかな?こちらの言葉は変です。)へ行くと並んでいた。
それでも2、3分で案内される。
クラブルームの朝食は静かで、コーヒーなどのサービス(黙っていても注ぎに来てくれる)はいいんだけど、ラーメンやカレーなど大好きなものはまず置いてない。こちらのGOBOレストランだって、気の利く店員さんが居ればコーヒー?と聞いてくれるし、自分で行けば機械でボタンを押せば出て来るコーヒーと、ちゃんと煎れているコーヒーの選択もできる。勿論、煎れてるコーヒーがイケてるんだけど^^
こっちでは食べたいものを食べ、飲みたいコーヒーを飲むんだ!^^!
てなワケで、
今日もサラダを大量に。あとはゴーヤのカレーと楽しみにしていたラーメンです^^
アサリだかハマグリを入れてもらったら、割れた貝殻を思いっきり噛んでしまって、しばらくジャリジャリと食べていた。大失敗・・・
口から出せば隣の白人女性二人連れに嫌な顔をされそうなので、気づかれないように「シャリシャリ・ごくん」と、辛い一口を終え、あとは貝殻に気をつけながら食べた。^^;
久しぶりに美味しいアジアのラーメンでした。
青唐辛子の酢漬けや、ごま油、醤油などで好みに味付けする。
6基あるエレベーターの内側には別々の広告が貼られている。
この美しい目をしたお姉さんと会うことが一番多かった^^
すごい美しい目。自分はそんなに大きく開かないよ。
10:00
ホテルの1階にYASSさんといつものドライバーさんが迎えに来てくれていた。
日本にいる時から連絡を取り、今日のこの時間に待ち合わせしていた。もちろん、昨日は到着の報告と、時間確認のメールは交わしていた。
HSBC MALASIA HQ(ヘッドクオーター:本店の意味)のプレミアデスクへ行く。コーヒーや水はセルフで飲み放題。(ビールは無い)
口座を開設したのはもう5年前で。
ここでプレミア口座を開設している客は、様々な特別扱いをしてもらえる。
担当のkelvinと会い挨拶と握手の後、口座の解凍作業。
昨年の夏、セブンイレブンのキャッシュマシーンで引き落としができるか試してみた。
というのは、1年間口座に動きがないと凍結されてしまう。(外国の銀行はほとんど同じ)買い物をするのも忘れていた。
その時、うっかり暗証番号を3回間違えてしまい(多分忘れている)そのために口座を凍結され、1年間動かすことが出来なかった。(HSBCのATMでpin codeを間違えると、カードがATMに飲み込まれ戻らなくなる^^;これはもっと焦る)
日本で解凍作業を行うには、渋谷の公証役場へ行き、本人確認をしてもらい、その後、日本のマレーシア大使館を通じて銀行とやり取りするのだけれど、1度では終わらなくて、最低2度東京へ行かなければならない。それに、ここ本店に来て手続きをするよりもかなり面倒臭い。
海外の銀行は他人が行ったって、なーんにも出来ないんだけど、本人が行けば何でもできる。
「クレジットカードは使わない?」と言われ、「作った方がいいの?」と聞くと「どちらでも構わない」と言われ、「kelvinの得点になるなら作っておいて」と言うと、とても、すごく、かなり笑っていたのでどうやら得点になるらしい。年会費無料、シンガポール、クアラルンプール、香港、それぞれの空港ラウンジが無料で使えると言っていた。(プライオリティパスを持っているので同じようにラウンジは世界中無料で使えるけど、ラウンジのランクが違う場合もあるので)
プレミアカードも新しいのを発行してもらい、本店のATMで使えることを確認した。
2時間近くかかってしまった。ちょうど昼になったのでYASSさんと昼食へ行くことにした。
「何がいいですか?」と聞かれ、「パビリオンの肉骨茶まだありますか?それで良かったらいかが?」と言うと案内してくれて、パビリオン内で場所が移ったけれど、広く立派になっていた。
2年ぶり。
最初に来たのは5年前。今はシンガポールに住んでいる真理子さんに連れられて来た。
どこの国へ行っても、たくさんの方々にお世話になって。本当にありがたい。海外で働く日本の方が多いけれど、現地の方にも勿論お世話になる。
でも、海外は人の入れ替わりが激しい。外国人は特に。給料と条件の良い会社へ次々転職してしまう。
美味しそうでしょー?
豚肉をお茶で煮た、肉骨茶と書いてバクテーと読みます。
今日お世話になったYASSさん。本当にありがとう。
1時間半くらい食事をしながら色々な話をした。
クアラルンプールの現状、新規開発案件、私が途中でキャンセルした(契約解除はペナルティがあるんだけど、工事遅延によるものだったので白紙解約だった)デベロップメント案件のその後などを聞いた。
私は自分の会社の現状、株式上場の意味、必要性、エネルギー事業について、海外不動産投資をしている仲間の現状、日本の状況と将来などについて話した。
株式を上場させる一番の意義は、資金調達にあると思う。多額の資金を必要としている企業が銀行融資だけでは賄えない場合、上場をするべきだと思う。逆に言えば、資金が潤沢にあったり、銀行融資を必要なだけ受けられるのであれば、上場など必要は無い。
上場したところから、会社はオーナーのものではなくなり、株主のものになる。その上、上場するのもそれを維持するのも面倒で大変。専門の人員が必ず必要になる。
上場すれば株主へ利益を還元しなければならいのだから、会社で資金を積み上げ留保しておくような日本法人に多い経営はもってのほかである。
株主へ利益を還元し、新規事業を起こす時には銀行からの融資を受けて行うのが上場企業のあるべき姿だと思う。でなければ、社会にお金は循環しない。銀行融資も伸びない。みんなが上場を廃止すれば、銀行融資が盛んになり、低金利問題は解消できるだろう。
弊社も収益のほとんどを次の投資へ回してしまうので、現金をたくさん持っている訳ではない。金なんて、持っていたって何にもならない。ただの金だ。
と、様々な意見交換をさせてもらい、新しい情報もたくさん聞けた。
YASSさんはナイスガイで、とても良くしてくれた。
約束どおり必ず、もう少しゆっくり訪問します。
一杯やりながら楽しく過ごしたいですね。
(極度乾燥しなさい)Super Dryは、益々隆盛のようで。パビリオンにも出店している。
以前はこんなに多店舗展開はしていなかったんじゃないかな?
この服屋さんには何度か入った事はあるけれど、欲しい服はあまり無かった。(極度乾燥しなさいと、書いてあるTシャツを来て歩く気にも慣れないし・・・)
何やら変わった店が。
かなりコアな店で面白かった。
好きな人にはたまらないんだろうなー
ここは確か2階だと思ったんだけど・・・
このレクサスどうやって入れたんだろ?
小さいけれど、エレベーターには乗らないでしょ?
なんて、のんきに構えながらお土産を探していたんだけど、ある店で、さっきアップデートしたカードで買い物をしたら使えないことがわかった。
念のため、他の店でも
Can I Try?
と言って、カードを試してみたけれど、使えなかった。
焦った(大汗)
パビリオンからホテルまでは徒歩で10分くらいなので、とりあえずホテルへ戻り、対策を考えようと思った。買い物も出来ないのだから、ぶらぶらしていても仕方がない。
何かの間違いだと思い、とにかく焦った(大汗)とにかく落ち着いて考えないと。
新しいコンドミニアムが完成していた。
こんなど真ん中になんとか造っちゃうんだよね。
木の陰には以前からあるレストランが今も営業していた。
いつ地上げされてもおかしくない立地なのに、まだ頑張っていた。
地元の方々に人気のレストランだそうです。
コンドミニアムが完成して完売するとその目の前にまた出来てしまう。
景色がどんどん悪くなる。
日本では許可が降りないUBARはクアラルンンプールでも宣伝をしていた。
簡単、便利、安い。人々に支持されているものを日本は必ず排除する。昔からの既得権益に弱い国日本。
ホテルの下のホールでは何か大きな催し物をやっていて、今朝、地元ののテレビニュースでナジブ首相が挨拶しているのを見ていた。
今日も来ているのか、白バイと黒塗りの車がたくさん停車していた。
5年前、空港からクアラルンンプールへ向かうタクシーに乗っていた時、後ろからものすごいスピードで白バイが数台追い越していき、その後を黒塗りの車が数台続き、「Prime minister」とか「President」などとドライバーが言っていたので、ああナジブさんか、とわかった。
忘れもしないあの時と同じ編成だ。
こんなイベントですね。
アフタヌーンティーの準備が整っていた。
洒落てるよなー。
紙ナプキンで綺麗に飾ってある。
そんな会場を横目に部屋を目指す。
焦っていたけれど、違うエレベーターの広告が美味しそうだったのでカメラを出してしまう。
クラブルームへ寄り、喉が乾いたので100PLUSを飲んで考えた。
まずは部屋に戻り、YASSさんへPCで事情を説明する文章を送ってみた。
30分たっても返信が無かったので、電話をしてみた。
自分がアジアとヨーロッパで使う携帯は、エストニアのSIMを使っているので、+372から始まる番号が表示される。
日本の携帯だと+81で始まる番号になるのだけど、見たこともない国の電話番号に果たして出てくれるものか・・・
1度目のコールで出てくれて、事情を説明し相談したが、そんな事あるの??と言った感じで、やりとりをしていたので、自分が暗証番号を間違えたのか?とか、古いカードを渡していた?とか、確かめなければならないことがいくつか出来てしまった。(大汗)(大汗)(大汗)
うーむ、とりあえず悩んでも仕方がないので、とりあえず白ワインでクールダウン。
焼き鳥のサテはだいたいまずいんだけど、ここのサテは美味しい^^
焦っていても美味しいものは美味しいのだ。ワインも美味しい^^
部屋に戻り、身支度を整える。
今日は閉店ガラガラの7時を待たずにクラブルームを後にした。
再度YASSさんへメールを送る。
YASSさんは明日、完成物件の引渡しがあるということで、一人でHSBCへ行くことにした。一人でkelvinとやりとりをするその前に、色々な事を検証しておかなければならない。(kelvinに会えればなんだけど)
階下へ降りると、いつもの電気自動車は目の前を行ってしまった。
次の便を待つ。
次の車が来るまでペトロナスツインタワーの写真を取っていると、祈りの時間を知らせるアザーンが流れてきた。
この歌が大好きで、聞くたびに感動する。ホテルではツインタワービューの部屋に泊まると、朝夕アザーンが聞こえてくる。
今回の反対側の部屋は、ドンドンガンガン工事の音ばかりで、失敗した。
一人でエジプトを旅した約20年前にアザーンの美しい歌に出会い、それからずーっと好きなんだよな。
電気自動車は5分くらいで戻ってきて。
3分も揺られるとSURIA KLCCというツインタワー直下のショッピングモールに到着する。ホテル宿泊者は電気自動車に無料で乗れとても便利である。
反対側の正面が今日の我が家。
すみません。美しいのと、久しぶりなもので、連写しています。
では、行ってみましょうか。
イスラム教の方々が多い。
とりあえず、GODIVAへチョコレートを買いに行き、カードを試してみたらやはり「No Call」と言われ、別のクレジットカードで支払う。やっぱりダメだ。
ちなみに、この国もシンガポールも、ほとんどDINERS カード、JCBカードが使えない。
世界中で使えるのはVISAカードとMASTERカード。
黒いカードも金のカードも全く役に立ちません( ´ ▽ ` )
ここのモールも大きいんだよなー。
仕事を終えた方々、親子連れ、恋人同士、みんな楽しそうだった。
困っているのは自分だけのように思えた。
寂しいものだ。
他の店でも試してみたけれど、カードはやっぱり「Not Use」だった。
広場の反対側、外に出てみた。
懐かしい銀行のビル。
こんなのあったっけ??
次々に新築するので景色が変わる。
道路向かいのショッピングモールと地下で繋がっていることがわかり行ってみた。
地下通路にはHSBCの看板があり、もしかしたらATMがあるのでは??と期待をするも、どこにも無かった。
間に駅の改札があり、とても便利だ。
北海道のベイクドチーズタルト??
聞いたことないけど、知ってますか??
この奥にMayBankのATMを見つけたので試してみたけれど、2回とも使えなかった。
3回失敗すると完全にダメになる可能性があったので諦めた。
外に出ると、暗闇が色濃くなっていた。
益々美しく輝く。
これを設計した人は天才だと思う。
輝き方も計算に入れていたんだろう。
もう一度クラブルームへ戻り一服。
炭酸水を飲んで考えた。
困っている時も綺麗だよなー。
次はやっぱりツインタワービューにしようと思う。
さっきのATMのレシート。
これも明日持って行こう。
と、部屋で考えていると、あれ??と、気づいたことがあった。
間違えて古いカードを出していたのではないのか?
それならば、つじつまが合う。
もう一度1階へ降り、電気自動車を待つ。ツインタワーは益々輝きを増していた。
電気自動車が来ると、「なんだまたお前か?」みたいな顔のドライバー。
他の客とは和気藹々と話していた。
益々なんだか寂しい。
再度SULIA KLCCに到着すると、音楽と噴水、それに光を融合させたショーをやっていた。
見られたのはラッキーだけど、それどころではない。
慌てているせいか写真がブレる。
古い方と思っていたカードをATMに入れてみたり、ショップで「ピンコードを忘れているかもしれないけれど、トライできる?」と、試してもらったけれど、やっぱりダメだったり。
結局、新しいカードがイカれているという結論にたどり着いたのは夜遅くだった。
疲れた。
電気自動車でホテルに戻る。
ホテルから見るツインタワーが一番綺麗なんだよな。
部屋に戻り、YASSさん宛にメールを送った。詳しく調べた結果、カードがイカれているとしか思えないと。
23時過ぎに部屋の電話が鳴った。YASSさんだった。
「kelvinへメールを送っておいたら返事が来た」という。日本でいうLINEのようなシステムがこちらにもあり、ダメ元で送っておいてくれたのだという。
9:30にプレミアデスクへ来て欲しいとの伝言だった。
念のため、詳しい状況をこちらからメールで送り、明日、すぐに対応してもらえるように準備だけはした。
明日の飛行機でシンガポールへ移動しなければならない。時間は限られている。
国際線なので、一応11:30には空港に着いておかないとならない。飛行時間は1時間なのに国際線なのだ。^^;
明日は7時に朝食をとり、8:45にはチェックアウトしなければならない。
上手くいくのか?
専門的な会話をしなければならない。話は通じるのか??
10:30までにタクシーに乗れるのか??
ハテナばかりが頭の中を駆け巡る。
せっかく状況を打破しに来たのに、打破できずに帰るなんて・・・
ここはクアラルンプール、もう一度訪れるには遠すぎる。
やり直すには遠すぎる。
安心するには全てにおいて時間が無さすぎる。
でも、明日も朝食のラーメンとカレーは食べないと・・・・・・
どうなっちゃうの!?
つづく
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