翌朝。
浩哉さんがいなかったおかげで、全員すっきりと起きることができました。(一緒だとついつい調子に乗せられ飲み過ぎてしまうのだ。山の酒には浩哉さんが欠かせないのだけど、今回は膝を痛めて様子見です。残念)
真夏でも気温が10度を切っているので、すみません、タオルで襟巻きです。
天気もまあまあでないかい。
昨日登った慣れたルート。一気に高度を稼ぎます。急でしょ?
室堂が見えるから天気はいい。
急峻な岩場を登ります。
中間地点で休憩。余裕です。酒も3キロほど減ったので荷物にも余裕ができました。御前7時、気温10度以下で汗だくになる。
休んでいると上の方がガスってきた。
薄日が弱々しく励ましてくれた。
後半のガレ場。後半んといっても、この雄山頂上までの後半であり、雄山頂上から先が長いんだ。
山では必ず矢印や、黄色い矢印の上にあるような染めた丸(色は赤や黄色や白が多いです)や普通の◯印に向かって進むのです。間違っっても×印へは行かないでくださいね。危険です。
黄色◯は進め
これが×印。岩が動くので触るなという意味もあります。
今日もここまで来ましたよ。後ほどここでお祓いをしてもらった。
今日は槍ヶ岳や鹿島槍ヶ岳は見えない。
無事到着。
皆さんもお疲れ様でした。ここは2991m。
小林さんはサングラスがジョンレノンかオノヨーコみたいだった。そーいえば、オノヨーコ顔だよね。
お祓いをしてもらおうと思ったら、あの上のお社は強風のため危険立入禁止。
という事で、大きい建物でお祓いをしていただきました。
自分たちのお祓いが終わったら風が弱まったのか、上のお社でできるようになった。残念。あの上が3003mなんだ。
気を取り直して、先へ進みます。
振り返るとガスっていたけれど
振り返るとガスがちょっとはれてきて、お社が見えた。こちらから見るとますますスゲー場所に建っているんだな。
視界は良くなったり悪くなったりを繰り返していた。雨が降らないのが何よりの救いで、頂上は気温は5度前後に下がった。
矢印の方へ進みます。
ずいぶん前に何度か来ているので私が一応先頭を歩きます。(コースやルートなんてすっかり忘れているけどね。)
突然ガスが晴れた。
眼下に黒四ダムが見えた。
反対側の室堂は雲と雲の切れ間のはるか下に隠れてしまった。
小屋が見えてきた。
ものすごく近くにダムが見えるんですけど、あっちがでっかいだけで、決して近くはないはずなんだ。ここからダムを見るのは初めてだった。本当、恵まれています。
歩けば半日はかかるでしょう。
このダムが良く見えたのが大汝山の頂上3015m。雄山頂上が3003mなので、立山連峰ではここが最高峰です。最高峰で最高の景色を見る。さっきまでガスの中だったのに、ありがたやありがたや。
寒いのでさっき屋根が見えていた大汝休憩所で少し暖をとり、それから出発。さすがに薄いジャンバーを着た。5度だもんね。
小屋から下り始まる。素晴らしいコースでしょ?
ここが富士の折立。2999m。てっぺんに立てば、下半身は2000m級でも上半身は3000mにあるということになる。(山を歩くとこんなくだらないことばかり考えるものです。)
反対側の剱岳から来る人は、この富士の折立までの登りがきついらしい。私たちは下り。ルンルン気分で行く。
かなり寒そう。
こんな素晴らしいルートはやっぱりアルプスならではです。
これが有名な内蔵助カール。氷河が発見された場所です。
いつまでも写真を撮るカップルが居たので、待ちきれず。
雄大だーねー。
強風でカメラのストラップが舞い上がる。
皆さん慎重ですよ。
たまにはみんなで撮らないとね。
鹿島槍ヶ岳
もう一枚。
もう一枚ね。
ここでたけちゃんと別れる。一足先に東京へ戻るという。なんでも、お盆なのに明日仕事が入ったとか。東京ではお盆も関係なく仕事していると言っていたけれど、まるで外国のようだな東京。もはや日本ではない。
でっかい雪渓です。
蔵の助カールの中央部。氷河。
カタカナで書いてありました。
今時の案内看板と
これらは昔ながらの手書き看板。こっちの方がわかりやすいよ。
疲れた?なんか説明してんのか?
またガスる。
タテヤマリンドウだと思う。
こんな過酷な環境でも咲く花々。
本格的に雨が降り出し、急いでカッパを着用する仲間たち。
私はこのまま行きます。男よ。(単なる汗っかきでカッパなんて着てられません。よっぽどの事が無いと着ないので、10年以上前に購入したカッパは新品同様です。)
急に室堂が見えてきた。
すごい高度感。今日は雲の動きが激しい。
別山が見えてきた。
佐々木さん、何やらワーワーと大声を出していますが、メンバーからの応答なし。
あの三角形をしている雪渓の上で右と左に分かれています。
雨で動きづらいです。
いよいよ分岐点に差し掛かる。
相変わらず室堂が見えていて、雨は降ったり止んだりを繰り返す。
大変ですね。
分岐点到着。いつもは剱岳を目指していたので、別山には興味がなく、この左に巻くルートでスルーしていた。
今回は小林さんたっての希望で、別山直登ルートを行く。
佐々木さんだけ巻く道を行った。
しんどい急登だった。道は踏み跡があったので、全く迷う事はなかった。
案外すんなりと頂上到着。ほとんど休まなかった。(立ち止まることは何度もあった)
写真を撮ってさっさと先を急ぐ。
劔御前へ向かいます。その途中で佐々木さんと合流する。
ガスで見えなかったんだけど、遠くから風に乗ってでっかい声の詩吟が聞こえてきたので、居場所はすぐにわかった。下山するときに唄い出すんだよなー。^^;
振り返る。
先頭をTONTONと下りて行った。
御前の小屋が見えてきた。
合流からここまではあっという間だった。
裏側
正面。お疲れ様でした。ここで昼食タイムとなる。
一ノ越山荘で作ってくれたお弁当を平らげ、小屋の中でコーヒーを注文し、一息ついたところでさっさと出発する。
危険な石には直接書きます。
ここは雷鳥沢といい、以前は歩くたびに雷鳥を見たものだけど、今回は会えなかったです。最後の急登は雷鳥坂という難所。大体40キロとか50キロとかの荷を背負った登山者が登っていきます。
写真では分かりずらいですけど、急なんですよ。
室堂の下、雷鳥平を目指す。そこの温泉ロッジに泊まります。昨日は風呂に入ってないからねー。待ち遠しいです。
雪渓が多いね。これだから水が豊富なんだろう。これから温暖化になって消失しなければいいなと思う。
まるで氷河みたいな雪渓がたくさんある。
高度がどんどん落ちていきます。この辺りに来ると空気が濃くなり暖かくなってきた。
これから登る人、大変だよな。逆の立場にはなりたくないです。午後は下を目指すのがいい。
2週間かけて縦走する計画の若者たち。すごい荷物です。
最後の雪渓の下りにでる。
この長い雪渓をまっすぐ下ります。アイゼンなーし!
ここはコバイケイソウがこれからなんだよね。雪が深かったせいだな。
雪渓を下り終え、ホッとする小林レノンさん。栗駒山の山岳救助隊です。
花々が咲き乱れていた。
雷鳥沢ルートの起点に近づく。
。
テン場には色とりどり張られていた。ここをベースに立山を縦走したり、剱岳を目指したりします。
花きれい。
今日宿泊の小屋。
この川を渡ればほぼ到着。
振り返るとまた雲が下りてきた。本当に恵まれている。
皆さん無事生還です。
毛利隊長は高所恐怖症なんだけど、この橋は大丈夫なんだって。基準がさっぱり分からない複雑な高所恐怖症です。せっかく連写したのにザンネン!!
こっちは晴れてきた。
テント行はしばらくしていないんだけど、不便で自由で大好きなんだ。
宿泊先。
近づいてきた。
天気には本当に恵まれた。一昨日までずーっと雨だったそうです。
謎の装置が整備された登山道に置いてある。水の浄化装置か何かでしょうか。
ボロいけど、山小屋はこんなものです。温泉があるだけで充分。しかも、石鹸が使える。硫黄泉でした。
何度も振り返ってしまう。
いよいよ到着です。
右の白い建物は雷鳥沢ヒュッテ。あっちの方が立派だなと思って見ていたけれど、翌日脇を歩いて通ると、我がロッジとどっちもどっちでありました。
到着後、速攻で風呂に入り、ビールに始まっって酒を酌み交わし、上気分で夕食の時間になる。アルプスの食事は本当に美味しい。ハズレがない。
私と同じ誕生日のドラえもんと思われる。
夕食が終わってもこの明るさ。
夜はますます盛り上がった。酒は売るほどあった。
夜は天の川が広がり、素晴らしい星空となった。写真には撮れなかったけれど、今も目に焼き付いている。
つづく
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