すっかり2016年の春を迎えてシマッタ。
昨年の旅の話がまだ終わらない。
ヨーロッパの後は、年末にシンガポール、今年の2月にはアメリカのLAとテキサスを旅してきた。その他にも山の話題やら、国内だって県内各地は勿論、北海道、岩手、山形、秋田、仙台、東京などへ毎週出張しており、ほとんど福島に居ることができない。書きたいことは山ほどあるのに、すっかり書く時間がなくなってしまった。1泊の出張だと、今までは時間が空くと必ずパソコンを持ち歩いているので少しずつ書いていたんだけど、そんな時間も無く仕事するようになってしまい・・・ホント、ゴメンなさい。
少しずつですが、お付き合いください。
パリ2日目となりまして、
朝食をレストランへ食べに行くのが億劫で、スムージー(1リットル位あり、数日かけて飲んだ。美味しかったなー。)
昨日のフランスパンの残りと、リンガーハットのちゃんぽんを。
パリの贅沢な朝ごはん^^
パンも、いっぺんには食べられません。
セーヌ河沿いの、エッフェル塔の見えるオシャレなコンドミニアムはいくらするんだろう。
ここでも、たくさんの人々が暮らしているんだよな。田舎に住む自分とは全く違う生活なのか、案外変わらないのか・・・
そんな事を考えながら支度をし、バスに乗り移動を始める。
ホテルにはエレベーターが6基もあるのに、30分待っても乗れなかった。ドアが開いても満員だったり、どうなっているのだろう?諦めて階段で降りた。
パリはどこの大都市とも変わらずものすごく渋滞していて、変わっている点といえば、こちらの方々は渋滞で遅れても悪びれる事は無いそうです。渋滞しているのが悪い、社会が悪い、道路事情が悪いのだという事になるそうです。案外、遅刻って日本ではすごく罪な事のようにみんなが思っているけれど、海外はこんなものなのかな。アジアだって、別に平気だもんね。マレーシアンタイムなんて言われるくらいだし。
今日は、パリから高速で3時間ほどのベルギーの小さな街トゥルネー(Tourunai)へ向かう。
高速も混んんでいた。
こちらのクレーンが激しく乱立している工事現場は公共事業ですが、立ちすぎでしょう?どんだけ急いでるんだろう?突貫なのか?
毎日こんな渋滞の中を通勤するなんて、自分には無理かな。田舎に住んで、国内外を旅して眺めているくらいでちょうどいい。丸の内や銀座線、山手線の混雑だって嫌なのに、案外今の生活がちょうどいいの。
古い建物も素晴らしいけれど、新しい建物もなかなか刺激的です。
高速の料金所。
パリの街は丸をたくさん何重にも描いた街で、道路が円を描いている。円から出て、高速を走り続けると郊外に出て、田園風景というか、採草放牧地やら畑が広がる。
そんな農地に風力発電の風車がたくさん並んでいた。
日本では農地に発電所を作るのが元々ダメだったり、制限があり困難だったりするんだけれど、さすが寛容です。
高速のパーキングで休憩。
でかい送電線が見える。フランスは発電大国とでもいうのか、原発だってものすごい数があるのに、風力も力が入っている。これでいいのだ。
パーキングは綺麗な建物、綺麗なトイレ、レストラン、土産物店、売店、インフォメーションなどがあり充実していた。
ベルギー方面へ向かうパーキングはガラガラだった。
今回お世話になっているバスのナンバー。ハイウエイにはヨーロッパ、ロシアのトラックやら車が入り乱れる。
この辺りがベルギーとフランスの国境だったあたりだそうです。今は何も無い。
携帯電話の接続会社が変わるのが目印となる。フランスの会社からベルギーの会社に変わっていた。
高速から市街地へ入る。なんだか、ちょっとフランスとは雰囲気が違う。
建物の色合い、形状、高さが明らかにパリとは違っていた。
可愛らしい建物が目立つ。
でもねー、やっぱりヨーロッパだよね。つながっているんだ。
それに、ベルギーはフランス、ドイツ、オランダなどの緩衝地帯として設けれれた場所であり、国であったわけだから、似ていて当たり前なんだけど。
ロシアがソ連時代の冷戦と言われていた頃は、ポーランドやらルーマニア、ウクライナ、ベラルーシ、スロバキア、チェコなど、黒海の上、バルト海の下あたりの広大な面積に国々が社会主義国家となり、ヨーロッパの民主主義国家とロシアの緩衝地帯になっていたわけであり、ソ連が崩壊し、ロシアになってからというもの、ここらの緩衝地帯の国々がが独立したり、民主化したものだからロシアは居心地が悪く、落ち着かなく、気分が悪いわけで。地続きの国々というのは、緩衝地帯という考えが重要であり、思いの違う隣国と上手に付き合う為の長年の知恵なのだと思う。(緩衝地帯にされた国はかわいそうだけど)日本は特殊な国なんだよな。ユーラシア大陸は全て隣国と接しているんだ。
だから、ロシア側から地図を見ると、クリミア半島が独立するのは、ロシアにしてみれば大変な脅威になるのだと思う。しかも、重要な軍事拠点だ。
話は逸れましたが、ベルギーですよ。
人口が10万に満たない小さな街だけど、何でも揃っていますよ。
同業者だって立派に営業中。この、窓に貼るやり方は日本と同じなんだね。自分はやった事ないんだけど。「不動産会社」って感じがする。
ベルギーは本日日帰りであり、ガイドブックなども買わなかったんだけど、この鐘楼を含め他の地域のモンス、シャルルロワ、パンシュ、ナミュール、トゥアン、ジャンブルーなどベルギー国内32箇所の鐘楼を合わせて世界遺産に登録しているそうです。こちらは1188年着工。ベルギーでは最古の鐘楼。鐘楼は Beffrois というそうですよ。
足元は工事中。
なんだかかわいい街だよね。メルヘンチックとか、おとぎ話のようなって、こういう風景なんだろうな。
街の中心となるグランプラスへ。
眺めているだけでもいい街だよなー。
素敵な町並み。福島市内の道路を石畳にしたって、建物が違うんだから、ぜーんぜんダメだよ。しかも、工事で石を剥がしたところにはアスファルト敷いちゃうし。
路地も落書き以外はいい。
グランプラスから西へ向かったおしゃれなこの店で昼食です。
ビールがね、やっぱり美味しいんだ。苦味の強いのが自分の好みで、日本と違った奥深い上品な苦味がある。
先週、松屋の石森社長と日本橋で飲んだんだけど、2軒目の ベルギービールの店で、同じのを見つけて飲んだ。美味しさを再確認^^
スープも美味しい。
next beer
底なしになる。
これは、一番美味しかった。なんだかわかりますか?
ウサギなんですねー。脂が乗って美味しい。ポテトもね、自然風味豊かで美味しいんだ。
next beer
グラスは日本でよくあるKIRINとかASAHIなんて書いてある、小さなグラスとは違い、浅くて広いワイングラスのような物をビールメーカーが提供しているのか、美味しくいただける形でした。
皆さんすごい勢いで飲んでいて、次々にグラスが空く。
デザートもgood!
ゆっくり飲み過ぎて時間がなくなり、コーヒーを飲み損ねた。
夜営業のバーだと思うけれど、
すげーいい写真だよなー。
こんな写真やら
こんな写真が飾ってあり、写真だけで入りたくなっちゃう。美味しそうでしょ?
あんな、前出の方みたいに写真だけでスパゲッティが美味しそうに見えるって凄い。表情と、スパゲッティの量(一度に大量を啜っている)が素晴らしい。
スパゲッティ食べたくなった。
このグランプラスの北に位置する5つの塔が並び立つノートルダム大聖堂も世界遺産に登録されている。12世紀前半に建造されたロマネスク様式の大規模な身廊、多様な柱頭彫刻群、5つの鐘楼を担う交差廊を持つ大聖堂。13世紀に再建された後陣が純粋なゴシック様式で、ロマネスクとゴシックの二様式を併せ持っています。 Cathedrale Notre-Dame de Tournai
工事はあと20年ほどかかるとか。ヨーロッパのゼネコンの底力というのはこういうところにもあるのだと思う。数十年かけて工事している建物がたくさんある。日本のゼネコンは1兆円から2兆円クラスがスーパーゼネコンと言われている5社だけれど、フランスのゼネコンはたしか1社で8兆円くらい完工高がある会社があったはず。巨大なんだな。
絵を描きたくなる人の気持ちがわかるけれど、絵心が全くないので写真だけバシャバシャと撮る。
「行かないでーっ!」と言っているような、「いらっしゃい!」みたいな、「お恵みをー」みたいな。いったい何ですか?
さっきのスパゲッティおじさんの写真バーや、こんなところでのんびり飲みたいです。
首都のブリュッセルや、オランダのアムステルダムなどはテロリストの巣窟などと言われているけど、トゥルネーは大丈夫そう。安全な感じでした。
田舎にだって良いところたくさんあるんだよ。
恩師の益子先生の言葉を借りると、福島市は適度に田舎でまあまあ都会で、県庁所在地で、こんなに過ごしやすく仕事しやすい街はなかなかない。と言っていたけれど、わかるよ先生。自分だって、駅まで徒歩10分、そこから1時間半弱で東京に行けるんだから、毎日東京へ通勤している人と変わらない。余裕で座れるし、ぎゅうぎゅう詰めじゃあない。
んで、また、ベルギーです。
ノートルダム大聖堂へ来た。
クレーンだけじゃなくて、足場までかけて、結構大規模なんだな。
あの屋根なんて、どうやって修復すんだろう。足場かけないと絶対無理です危険です。
歴史やら、写真やら、現場に貼っている。日本の小学生の絵を飾ったり、プランターに花を植えたりに似ている。けど、歴史が違う。伝えたいことはたくさんあるだろう。
ベルギーの方々のアンニュイな昼下がりでしょうか。
こんな玉座というのか、装飾を施した品々があるんだろうか。
まさかカルティエの広告じゃないよな??
このトイレが危険で。
ロシアもだったけれど、このトイレもきったないんだ。しかし、ビールを大量に摂取した為、背に腹は変えられない。我慢なんてできたもんじゃない。
アニキも元気ですよ。連日おつきあいありがとうございます。
新築当時の素材なんだろうな。
good design!
足場や資材は無いものと思って見てください。
こんな窓や
こんな窓。
なんで四角くへこまして丸く窓切ってんだろう。デザインだけなのか、意味があるのか。建築士の方教えてください。
この形状は昔から使われている、建物の重量を分散する為の形。古いトンネルは馬てい形という、馬の蹄鉄の形をしていますが、同じ意味がありますね。
上から見張られていた。お邪魔しています。
裏側もいいでしょ?
ステキです。映画のシーン見たい。
彫刻も素晴らしい。
中も撮影可で、素晴らしい。
全体の古い模型
荘厳
調和
シンメトリー
無造作に置かれた衝立がちょっとアンシメトリーとでもいうか、残念だけど。まあまあ。
裏で誰か着替えでもするんでしょう。
外からではわからないんだよね。中から見るから美しく光るんだ。
素晴らしいでしょ?デザイン、画、色合い。パーフェクト!
色が濃いんだよな。
1本の木から創造されたと説明されたように覚えています。
こんなデザイン、800年とか900年前の誰が思いついたんだろう。
この照明器具と言うか、調度品というか、シャンデリアというか。これ一つだって、きっと何か意味のあるデザインなんだろうな。
細部まで抜かりがない。魅せる。
こちらは900年前の遺構が地中より発見されたそうです。再建される前の石積み。
凄い技術だよ。こんなの現代で再現できるのかなー?こんな大木がまず無いよね。
天使がいっぱいですよ。
とにかく美しい。
美しすぎてもう一度。
いやはや、貴重なものを見せていただきました。
どうやって、石の外壁にアーチを組み入れたんだろう。張っているだけで、重量はあまりかかっていないのかな?
残念なのは、世界遺産に落書きがあることだ。
広場の化粧石も張り替えるようです。
素晴らしかった。
これだって随分古い。
外壁に紋章が貼ってある。
歴史に踏まれてきた石畳。
小さいけれどカルフールもある。
お邪魔しました。またきますよ。
今回は、世界遺産を訪ねる為にきたわけではない。
ここからがお仕事です。
かわいい建物が多いんだよな。
古い建物のほんの一部を残し、約4000㎡もある木造の老人用施設を作っている。
古い部分。
新と旧の接合部分。
壊してるの??
これが断熱材らしいですよ。木でできているんだって。
さっきの断熱材をこの中へ詰め込んでいく。
聞くのを忘れたんだけど、ここからは想像。
アメリカやイギリスがそうなんだけど、建物の新築って、なかなか役所のお許しが出ない。許可が下りない。アメリカのレドンドビーチ市なんかだと、一般的な住宅新築でも申請から3年以上は悠にかかる。ロンドンなんかはいつになったら許可が下りるのかわからない。ロンドンのシティの金融ビルなんて近代的でかっこいいけれど、あんなのは何年かかったのか想像もつかない。まあ、特区を作って新築したはずだから、特区を新設するのにまずはものすごい時間がかかったものと想像できる。
なので、みんな古くてもリフォームしちゃうんだな。
ここもきっとテクニックで、建物の古い部分を一部残すことによって、リフォームだということにして、早期の着工が出来たのではないのかな?
床下には砕石を入れちゃう。2階なんだけど、重量は大丈夫なの??
中庭には大量の水が溜まっていた。「排水の勾配が悪いんじゃないの?」と意見すると、「勾配はこれから付けます」と。二度手間だろ?
近隣の建物がとても気になる。やはりここはヨーロッパなんだな。
木造の4000㎡って、すごいボリュームだった。
うちで所有しているゴルフ場のクラブハウスが3400㎡で、約1000坪。自分でも迷ってしまうような大きさなんだけど、それよりも600㎡大きいなんて。
うちのクラブハウスも木造だったら良かったんだけど、RC造なので、固定資産税がものすごく高い。年間800万円も払っている。
アメリカは取引価格に税率をかけるので、とても公平な感じがするんだけど、日本の評価額って、かなり曖昧。
だって、RC造の場合、47年間で減価焼却するんだけど、減価してもまた途中で評価替えを行ったりするから、税金が下がらないんだ。
最近では、固定資産税が高すぎる物件について相談すると、実際の価格との乖離を役所で正してくれる民間企業があるそうだから、高いと感じている方は是非相談してほしい。
もう、パリへ戻ります。
写真がうまくとれなかったけど、次第に陽が傾き少しずつ夕焼けてきた。
風車も頑張っていましたよ。
帰りもパーキング休憩。
ここのインフォメーションでもらった地図は会社に貼っているけれど、ロシアの端からヨーロッパ全体が入っている道路地図だった。
こんな広い範囲を示す道路地図は初めて見た。
この一角はトイザらスなんだって^^;
直営店なのかな?もし本当にトイザらスなら、世界で一番小さなトイザらスだ。
ここでもムクドリが大量に舞っていた。
ギャアギャアと、日本のそれと同じ泣き方で、フランス語や英語の泣き方ではなかった。
フランス語なら「ギャソーン」とか泣きそうなんだけど・・・
世界共通の言語が羨ましいです。
ホント、夕焼けが美しかったんだ。
風車も世のため人のため頑張って発電してくださいよ。
パリ市街に入る頃にはすっかり夜になっていた。
凱旋門前は相変わらず車が幾重にも重なりながらぐるぐると回っていた。
自分たちも半周する。
遠くにエッフェルが光っていた。
夕食はレストランで、フレンチのコースだった。
ビールとワインをがぶ飲みしながらいただきます。
昼間あれほどビール飲んだのに、夜もちゃんと美味しい。
デザートも美味しくて完食してしまった。
ちょっとしたライティングでものすごくおしゃれになる。センスいいね。
今日はここまで。
部屋へ戻ると、旅の仲間が数人訪ねてきてくれて、昨日買っておいたワインやら持ち寄ってくれた酒をを飲みながらいろいろと語り合った。
セーヌ川の流れが窓から見える。
今思い出しても、とても楽しく素敵な夜だった。
つづく
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